ワンマンENG運用は可能か

オペレーションの実際について。当社のENGは「ワンマン・スタイル」。どのような案件も基本はワンマンで対応します。ただし。これについては正しい説明とご理解が必要なこと。なぜワンマンなのか、そしてそもそもそれは可能なことなのか。そのあたりをご説明したいと思います。

「全案件がワンマンOK」ではない

まず最初に前提ですが、当社がワンマンスタイルを提唱しているからといって、報道の取材・番組ロケすべてがワンマンで行えるワケではありません。当然、大人数でなければこなせない現場は数多い。それでもあえて当社が「ワンマンロケ」をおススメしている理由。

それは「これまで2名が標準とされていた大半のロケは、もともとワンマンでこなせる」内容だから。つまり、何でもかんでもワンマンで済ませるのではなく、本来1名で対応できるはずのものをそのとおり1名でやってみませんか、というのがその主旨なのです。

技術が1名で済むのであれば、当然コストも下がります。それに2名クルーで随行しているもうひとりは、実質的にほとんど仕事などしていないのが実情。せいぜい三脚を運んだり、小間使いをやったり。その程度の動きしかしていない。

音声ミキサーにしたところで、適当なレベルにしてリミッターオン・これ以外の作業は、基本的にはあまりないのが現実(ある場合もありますが)。

 

で、そんな程度の「プラス1名」なら、いっそカメラマン1名で全部やった方がいいじゃないか。これが当社の提案なわけです。

そもそも三脚くらいカメラマンが運んで当たり前だし、ちょっとした小物運びなどはDさんにお願いすれば済む。たったこれだけの機転とでご協力だけで、技術の外注費が半額近くになるわけす。選ばない手はありません。

カメラマンだけで音声制御は可能か

一方で「カメラマンだけで音声の方は大丈夫なの?」といった声もあることでしょう。実はこれがほとんどの場合、大丈夫なのです。

まずそもそものお話。ブームマイクを持った音声って現場によくいますが、これがほとんど意味のない「形骸化した」スタイル。全てにおいて無用とはいいませんが、様子をよく観察してみると…多くの場合、なんとカメラガンマイクよりもブームマイクの方が後ろに位置している。全くの本末転倒です。

 

さらに音声レベルについても、カメラマン制御で基本問題ありません。実は音声マンが現場でミキサー制御しているのはレベルだけ。決して現場で複雑なイコライジングなどをしているわけではないのです。要はレッドゾーンにいかないかを監視しているだけ。

そもそもミキサーに限らず、今はどんなカメラでもリミッター回路は入っています。さらに、カメラマンがレベルを随時調整できるように、カメラマン懐部分にボリュウムノブがある。そう、ワンマンスタイルでもちゃんとリアルタイムでのレベル調整が可能なのです。

こうした機材の進化の恩恵を享受することで、当社のワンマンENGは成立しています。無駄な経費を省きたいプロデューサーさん、ディレクターさんならぜひ一度ご検討いただければと思います。