ENGは「バラせる」。

本ホームページは「ENG」が主題。なので、ENGの運用について考えてみたいと思います。

我々は取材が仕事ですから、「現場に赴いてなんぼ」です。そして現場に赴くためには「移動」が必要で、しかも移動のためには「機材と荷物のとりまとめ」が欠かせません。

そこで今回は、今まで誰も論じていない&別に論じる必要もない(笑)「ENG運搬の方法」の裏技をご紹介したいと思います。おそらく別にどなたも期待していないと思いますので(笑)、まぁそこはお暇つぶしということでご勘弁ください。

「ひとりで運べる」こと

「機材のとりまとめ」でもっとも大事なのは、やはり主役であるカメラの収納と運搬です。

一般的にENGのカメラクルーは車で移動しますし、アシスタントは「いて当たり前」。それゆえ、カメラの運搬に頭を悩ませること自体がそもそもないと思います(笑)。

ですが、当社はあくまでワンマン運用を売りにしているプロダクション。ひとりで全部運べることが重要です。とはいえ、ENGはあの大きさ。もし車移動できない場合など、どうしているのか。

ENGはバラせる。

ENGはデカい。だからひとりでは運べない。それが常識です。しかし、忘れてはいけません。ENGは「バラせる」のです。

どういうことかというと、レンズ、ファインダー、本体、バッテリー、音声など。全部が個別の状態に分解できる、ということ。つまりうまくやれば、列車移動(もしくは新幹線移動)できるくらいに小さなパッケージにすることができる、ということです。

ビジネスバッグに入ってしまう。

具体的に写真で見てもらいましょう。要はこういうこと。本当にビジネスバッグに入っているでしょう。
とはいえ。こういうのは誰も必要に迫られないからトライしないだけで、特段の豆知識にもならないかもしれません(笑)。

しかしこうした可能性を知っておけば、機材室の効率化にもつながりますし、さまざまな応用が効いてくるのもまた事実

ご覧いただいているのは、本体およびファインダー、ガンマイク、ワイヤレス2波、カメラストラップ、メディア(カード)を収納した状態。レンズは入っていません。レンズは別の小さなバッグに入れます。もしくはリュックでもいいですよね。いづれにせよ、バッグ一個にコンパクトにまとまるのはとても便利です。

こうすれば、実は「ワイヤレス2波、ハンドマイク1本、照明2灯」のロケは、歩きのワンマンでこなせてしまいます。三脚およびバッテリーは重いので、もちろんカートを使用し運びます。

まぁマネするような奇特なお人はいないと思いますが(笑)、実はこれがENGが持つ隠れた特性。そう、ENGはバラせる。覚えておく「だけ」なら、ソンはないと思います。

ちなみに。同じショルダースタイルでも、かつて存在した「CANON XH-A1s」は残念ながらこのようには扱えません。理由は簡単で、小さく見える&一応バラせる前提にありながら、バラせない&小さくならないから。これについてはまた後日詳しく記事にしますので、お待ちくださいませ。