CFカードの危険性

CFカード。皆さまご存知のコンパクト・フラッシュカードです。スチルカメラユーザーを中心に、広く活用されているメディアと思います。当方も主にキヤノンのビデオカメラで使用していました。

ですが…このCFカード。実は事故の危険性をはらんだ、かなり怖いメディアなのです。当方はそれを経験しているので一応、備忘としてご報告しておきたいと思います。本当は怖いCFカード、その実態とは…


データがなくなった。

CFカードに関しては、当方2回事故を経験しています。2回とも「データ消失」という最悪の結果。どんな状況でこれが起こったのかをご説明いたします。

1回目は、結論から言うと原因不明です。

まず収録が終了したカードをカメラから取り出し、PCに差し込みました。すると…しばらく意味不明の挙動を繰り返したあと「認識できません」と出て、はいそれまでよ…あわてて記録に用いたカメラに戻して再生モードにしても「このカードは使用できません」…顔面蒼白。

これについては、今でも原因は不明です。ただ、PCに差し込んでからいろいろと不審な挙動をしていたのは目視しています。おそらく、PCとカードの双方で何かしらの通信エラーが発生し、そのリカバーが「勝手に行われた」末「読めないデータになって(されて)しまった」ということではないでしょうか。

2回目は、ほんのささいなこと。収録メディアをカメラから取り出したとき、ほんの不注意でカードをフローリングに落下させてしまった。といっても、たかだか60cmくらいの高さ。しかし、前回のこともあるので何かイヤな予感はしていました。

その後カードをPCスロットに差し込むと、前回と同じ挙動。「データがありません」。以上で終了…

「あ~あ」では済まないことも

簡単に物事の結論は出せないものですが、こんなことを2回も、しかも近い時期に経験してしまうと、CFカードおよびキヤノンのデータカメラは恐ろしくて使えなくなってしまいます。

幸い、このときは記録ものではなく制作ものだったためリテイクが可能で、何とかなりはしましたけど…案件によっては「あ~あ」ではすまない、大変なことになっていたはずです。

そもそもCFカード最大の欠点は「誤記録防止の爪がない」こと。爪がないので、何かあったときにPCが勝手なことを勝手にはじめることができてしまうわけです。

SDカードのように爪があればそうはなりません。どういった状況であれ、良くも悪くも元の状態が絶対的に維持されます。爪がない。これがそもそもCFカードの持つ根本的な欠点といって過言ではないと思います。

なので当方は、今後はCFカードおよびキヤノンのカメラについては必ず2スロットパラレル記録をするようにしています。もう信用できませんからね。

まぁ本来なら二度とキヤノンのカメラなんか使わない、というのが順当なんでしょうけど、でもそこは…それをしても使いたいと思わせる理由と魅力、そして存在価値がキヤノンのカメラにはあるのです。なので、別体バックアップの準備も含め、自己防護を万全にした上で使うことにしました。

CFカードは爪がないため、原理的に危険なメディアである。何となくでいいので、覚えておいていただけると幸いです。